ドイツのチュービンゲン大学のジェンダー研究者の方々(同志社大学と提携)が、本裁判に意義を感じてくださり、このたび応援メッセージを寄せていただきました。原告による科研費プロジェクトの重要性にも言及くださった、たいへん励みになるメッセージです。下記より日本語と英語で読むことができます。
私たちはテュービンゲン大学の研究者で、ジェンダーとダイバーシティ研究所(Center for Gender- and Diversity Research) のメンバーです。2021年から同志社大学フェミニスト・ジェンダー・セクシュアリティ研究センター(FGSS)の皆さんと定期的に学問的交流をしています。FGSSとの交流によって、学問的にとどまらず、ドイツと日本におけるフェミニストやジェンダーの視点からの研究の状況を比較することができ、非常にありがたく思っています。これは私たちにとって貴重な交流です。このため、京都地方裁判所での提訴に至った、学問や表現の自由が制限される強い懸念を共有しています。
私たちは「ジェンダー平等社会の実現に資する研究と運動の架橋とネットワーキング」科研研究プロジェクトで行われていた「慰安婦」問題の歴史や論争に関する研究を非常に重視しています。世界中の日本研究において、戦時中の強制的な性労働とそれに関する歴史修正主義は重要な研究課題であり、同プロジェクトで発表された論文等は研究への大きな貢献であると思います。
このほかにも、世界のあらゆる地域・時代における「戦時における女性に対する暴力」・「強制的な性労働」を調査研究することは様々な学科に、特に歴史学、政治学、ジェンダー研究に非常に反映を呼び、貴重な貢献となっていると私たちは考えています。女性に対する暴力、強制的な性労働は戦争においてだけではなく、後にその苦しみを否定することも、世界的な現象であり、厳密な研究が必要なのです。そのためにも、「ジェンダー平等社会の実現に資する研究と運動の架橋とネットワーキング」の研究および同研究に対する社会的認知を強く支援します。今後も交流・協力が続くことを楽しみにしております。
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